・・・・バシ、バシ、バシ、竹刀がぶつかり合う音が耳を裂いた!
黒光りした杉の床が凍てつく様に冷たく、私の指先の感覚を鈍くさせている。
ここは小学校二年生から、近所の松永くんと通っていた城山道場の光景に似ている。
いや、城山道場なのだと奥の神殿の雰囲気で分かった。
そこには、少年時代の私がいた。白い息を吐きながら真剣に竹刀を振っている。
ここまで、集中して何かをしている自分をみてどこからか熱い気持ちが込み上げてきた。
そして、道場の神聖な空気感にとても心地よい気持ちになっていった。
同時に、久しくこんな感覚を味わっていなかった自分へ淋しさも感じていた。
ふと、我に帰ると目の前には彼がいた。
今月(二月)の森の国だよりに出演して頂いたI様邸の長男のたいし君だ。
製本が完成したので取材のお礼に伺ったところ、剣道場に行くタイミングに出くわしました。丁度、私が剣道をしていた頃と同じだったので昔の新鮮な感覚を思い出しました。
ありがとうたいし君、立派な剣士になることを願っております。
ラストサムライ 板橋
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