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コラム

2025.11.15

「ストレスゼロ」を目指す家づくり:見えない居心地を徹底追及した住まいの哲学

私たちの日常は、知らず知らずのうちに住環境から受ける小さなストレスに満ちています。夏の暑さ、冬の寒さ、ジメジメとした湿気、外部からの騒音など、これらが排除された空間こそが、人にとって真に「居心地の良い場所」と言えるでしょう。こうした目に見えない不快要因を徹底的に排除し、快適さを追求した住宅ブランドが「木々家(ここち)」です。本稿では、この「居心地最強の家」を支える、独自の設計哲学と五つの具体的な技術的秘密を深掘りします。

地域の木材と特殊工法が支える家の「強靭な骨格」

地域の木材と特殊工法が支える家の「強靭な骨格」

居心地の良さを追求する上で、まず重要になるのが、長く安心して暮らせる家の「強さ」です。土台には、構造計算に基づき強度、耐久性、断熱性、メンテナンス性に優れた「シンストロング工法」を採用。さらに構造材には、その土地の気候で育った「県産材」を厳選しています。特に寒暖差や強風といった過酷な環境を持つ地域では、そのエリアで育った木を使うことが、丈夫で長持ちする家につながります。また、一般的な柱よりも一回り太い「4寸角」の柱を使用し強度を高め、さらに伝統的な「燻煙乾燥」という特殊な方法で乾燥させることで、木材本来の粘り強さを引き出し、防蟻効果も高めています。使用されるすべての構造材は一本一本、厳密な強度試験を経て選定されており、見えない部分にこそ徹底したこだわりが詰まっています。

多機能性と自社施工で進化を遂げた「次世代断熱材」

多機能性と自社施工で進化を遂げた「次世代断熱材」

室内の快適性を左右する断熱材には、新聞紙をリサイクルした「セルロースファイバー」を採用しています。この素材は、高い断熱性能に加え、湿気を吸放出する「調湿性能」を持つため、家の中を常に快適な湿度に保ちます。さらに、火に強く、吸音性能(防音性能)も優れているため、外部の騒音対策にも効果的です。セルロースファイバーには、コスト高や施工の難しさ、経年による沈下といったデメリットも指摘されますが、このブランドでは自社で製造プラントを持ち、熟練の職人が自社施工を行うことで品質を徹底管理。特に、断熱材を壁内で3分割して充填し、一般的なものより高い密度で施工することで、沈下のリスクを完全に解消し、「メリットしかない断熱材」として活用しています。

エアコン1台で家全体を快適にする「独自空調システム」

エアコン1台で家全体を快適にする「独自空調システム」

真の快適な温熱環境を実現するため、換気と空調のシステムにも独自の工夫が見られます。換気は、高い気密性が前提となる「第3種換気」を採用。空気の流れを熟知した設計士が、設計段階で換気計画まで行い、機械に頼りすぎないシンプルなシステムでメンテナンス性の向上とコスト削減を図っています。空調面では、冬には「床下エアコン」を導入。温かい空気が下から上に自然と流れる特性を活かし、床下の空間に送風することで、たった1台で家全体を暖めることが可能です。床もほんのり温まり、一般的な床暖房よりも初期費用やメンテナンス費用を大幅に抑えられます。さらに夏には、天井裏の空気を活用する「小屋下エアコン」を用い、こちらも1台で全館冷房を実現。夏冬ともに最小限の設備で、家中が快適な温度に保たれる「全館空調」を低コストで実現しています。

五感で感じる安らぎ「無垢材をふんだんに使った内装計画」

五感で感じる安らぎ「無垢材をふんだんに使った内装計画」

最後に、住む人が五感で直接感じる「木のぬくもり」です。創業が林業であった経緯から、木材へのこだわりは群を抜いています。内装全体に「無垢材(自然素材)」をふんだんに採用しており、床材や扉、階段といった広い面積だけでなく、窓枠、造作家具、さらにはタオルリングやトイレットペーパーホルダーといった細かな部分に至るまで、無垢材が使われています。木材を接着剤で貼り合わせた集成材ではなく、自然のままの無垢材を用いることで、木の持つ美しい木目や、やわらかな肌触り、そして経年変化の風合いを楽しみ、日々の暮らしの中で安らぎを感じられる空間を作り出しています。

まとめ

この住まいの「居心地の良さ」は、特定の高性能な設備に依存するものではありません。地域の気候に適した強靭な構造、デメリットを克服した高性能な断熱材、家全体の空気をデザインする独自空調、そして無垢材が与える五感への安らぎ。基礎、構造、断熱、換気、内装という家の基本要素のすべてにおいて、高い技術と哲学をもって「ストレスがない状態」を徹底的に追求する姿勢こそが、この家を「居心地最強」たらしめている秘密と言えるでしょう。

 

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