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2026.03.07

【支店長コラム】第10回|技術の継承:志があるからこそ磨かれる職人の技と成長の軌跡

ものづくりの現場において、技術を伝えるということは単なる作業の伝達ではない。それは、作り手の想いや「志」をいかに次世代へ繋いでいくかという、非常に深く、熱い対話の連続。今回は、ある組子欄間の完成をきっかけに感じた、技術継承の本質と一人の職人の成長について綴るとする。

組子の欄間の完成と野田の成長

以前にインスタでも投稿した組子の欄間が完成した。デザインは私がして制作は野田というスタッフが引き継いでくれた。中々の出来映えに顔がゆるむ。野田は自分が入社する1年前に家具工房で働いていた。仕事は頑張るのだが、休みがちでムラがある印象だった。

技術の継承とは「教える」ことではなく「覚える」こと

自分が斉藤林業に入社した目的の1つが指物という技術の継承だった。今迄の家具とは違うやり方に野田が興味を示すか?押し付けるのではなく野田が覚えたいと思うかがポイントだった。職人の志とか技術は教える事ではない。覚える事、身に付けていく事なのだ。もちろんほっといたらダメだが手取り足取りでもダメ。なぜなら考える事が技術そのものだから。こういう形にしたい!こっちの方が美しい!この方が強い!長く使ってもらうためには!などなど。これらのテーマを形にするために必要な事が技術なだけ。

1級技能士合格という過程と、これからの姿

志ない人が何年やっても技術は身に付かない。逆にやりたい事が先なら技術はどんどん上がる。今の野田はやりたい事だらけ!やらせればやるだけ伸びる!自分の通ってきた道のりを見てるようで全て理解できる。先日野田が家具手加工部門の1級技能士に合格した。1級だから凄いわけではない!だがそこまでの過程は凄いと思うし本当に頑張ったと思う。1級技能という資格を持った野田が慢心する事なく、まだまだという気持ちを持ち続け成長していく姿を見れているから、今の自分がいる。

 

安心して任せられる仲間。斉藤林業に入社してよかったと心から思う。